【椎間関節と腰痛】
隣り合った椎骨は、
・前方の椎間板というクッションを兼ね合わせた関節
・後方の左右の椎間関節（Facet joint、Zygapophyseal joint）
の３点で連結されています。
 
脊椎は、この３つの関節で動くため、これらの関節にいろいろな障害が起こり得ます。
例えば、腰痛の原因は、筋肉、靭帯、椎間板にある場合もありますが、椎間関節にある場合もあると考えられています。
もっとも、腰痛の発生原因を椎間関節に求める考え方については、明確に実証されていないとする向きもあるようです。
 
 
【交通事故との関係について】
交通事故に関して言うと、交通事故で腰痛を訴えられる患者さんは非常に多くおられます。
熊本で交通事故を多く扱ってきた弁護士の経験上、法律相談件数の多い追突事故の場合、頚か腰、もしくはその両方の痛み等を訴えられる被害者（患者さん）が、とても多いです。
 
弁護士は、医師ではありませんが、その患者さんの腰痛の発生メカニズムについて理解していたほうが、後遺障害等級認定申請や訴訟にあたり、より良い結果を出せるものと考えております。
また、後遺障害等級認定申請にあたり、主治医などに医師面談をお願いすることもしばしばありますが、この場合、ある程度の医学知識がないと、実益ある会話が成立しにくかったりしますので、この点でも、必要に応じて、医学知識を研鑽することが必要となってきます。
 
 
【参考文献】
中村耕三監修「整形外科クルズス」434～435頁、481～482頁（南江堂、改訂第４版、2009年）
一般社団法人日本脊椎脊髄病学会ホームページ
ほか