事例921
交通事故訴訟★熊本市内在住の小学生・弁護士が代理人として行った自賠責被害者請求と訴訟により「合計1165万円強を回収」して事故解決
被害者:小学生、熊本市内在住
交通事故の状況:自宅近くの路地から出たところを走行してきた自動車にはねられた事故
過失割合:保険会社側の主張「被害者側の過失25%」→「被害者側の過失0%」で解決
傷害内容:前額部挫創ほか
後遺障害等級:弁護士受任前「12級14号」→弁護士受任後「9級16号」
《弁護士の活動①~後遺障害等級の変更》
後遺障害等級12級の事案でしたが、
弁護士が検討したところ、「後遺障害等級を変更できる可能性が相当程度にある」と判断されました。
そこで、弁護士が代理人として、
自賠責保険に改めて請求(事実上の異議申立)を行い、後遺障害等級を
12級14号「外貌に醜状を残すもの」→9級16号「外貌に相当程度の醜状を残すもの」
へ変更することに成功しました。
《弁護士の活動②~熊本地方裁判所への訴訟提起→和解解決》
いなば法律事務所の受任事件においては、
示談での解決となる交通事故のほうがはるかに多いです。
また、醜状障害の事案では、
「傷痕が仕事にどこまで影響するのか」という点から(傷痕の部位や程度などによって結論が異なります。)、
同等級の後遺障害でも、脳機能障害や手足の障害といった後遺障害事案に比較して、賠償額が低くなりがちです。
しかし、その点を踏まえてもなお、本件では、示談交渉によって解決できる賠償額より、訴訟を経た賠償額のほうが有利と判断されました。
そこで、第三者に適正な賠償額を決めてもらうこととし、
熊本地方裁判所に訴訟提起を行いました。
訴訟においては、
過失割合について、保険会社側の主張ではなく、当方の主張を全面的に受け入れた、被害者側の過失0%などの判断を頂き、
保険会社側が「新たに、約550万円を支払う」という内容で、
和解による解決となりました。
弁護士が等級認定変更の時点で、先に回収した自賠責保険金616万円とあわせて、
弁護士依頼後に「1165万円強を回収」して事故解決できたことになります。
《弁護士のコメント~交通事故における民事裁判について》
裁判というと、日本人の多くの方は「身構えてしまうことが多い」と思います。
しかし、交通事故の賠償においては、訴訟での解決に至ることも多く、
また、訴訟になっても、保険会社側の弁護士が出て来て、被害者側弁護士・裁判官との三者で訴訟追行し、
訴訟上で、いくらが適切な賠償額かを決めていくことが多いです。
したがって、親族間で泥沼の争いになったり、隣人と激しく争うような場合と異なり、さほど身構える必要はない、と思います。
昨今では、弁護士費用特約の普及もあり、数十万円の損害額の物損事故でも訴訟解決に至ることも多くなっています。
反対に、
特に、死亡事故や重度傷害を負われた交通事故においてですが、
民事裁判を通じて、加害者の反省を促したいとご希望される被害者様も多数おられます。
しかし、加害者側に任意保険が適用される事故では、事実上、被害者側と保険会社側の争いになってしまい、
被害者様がもどかしく悔しい思いをされることも多いです。
そのため、
いなば法律事務所では、死亡事故や重傷事故の場合、
「刑事事件における被害者参加」をお勧めすることもよくあります。
稲葉弁護士・田中弁護士は、被害者側の代理人として、被害者様と一緒に刑事事件に参加し、
刑事処罰の内容に、被害者側の意向を出来るだけ汲んでもらうようにする弁護活動も行っています。