事例578
交通事故訴訟★熊本市南区・40代男性・保険会社側弁護士提示「約55万円で示談」→訴訟提起等の上「約370万円を回収」して解決
被害者:40代男性、熊本市南区在住
職業:自営業
交通事故の状況:熊本市内で後方から追突された交通事故
傷病名:頚部捻挫、脳髄液漏出症など
治療状況:熊本市内の整形外科ほかに通院(交通事故発生から約4か月で保険会社が治療打ち切りをし、その後、約5か月半、自費で通院継続)
後遺障害等級:初回申請「非該当」→異議申立により「14級9号」
《本件交通事故の特色》
交通事故発生から約4か月で、保険会社が治療打ち切りをしてきました。
弁護士としては、脳髄液漏出症の傷病名であったのが、治療打ち切りの大きな要因になったのではないかと推測していますが、保険会社の判断過程は不明です。
相手方(実質的には保険会社)は、弁護士を選任し、
相手方弁護士(保険会社側弁護士)は、「既払い金を除き約55万円での示談解決」を提案してきました。
《弁護士の解決① 自賠責保険からの先行回収》
相手方保険会社の治療打ち切りや相手方弁護士の示談提示額は、到底、納得できる内容でありませんでした。
そこで、自費通院後に、弁護士にて、自賠責保険に被害者請求を行い、
異議申立を経て、
・後遺障害等級14級9号「局部に神経症状を残すもの」の認定
を得ました。
また、自賠責保険から、先行して約105万円(うち75万円は、後遺障害等級認定を得たことによる、後遺障害分の自賠責保険金)を回収しました。
《弁護士の解決② 訴訟提起の上で約265万円を回収》
相手方保険会社との見解相違が大きく、到底、示談交渉で納得のいく解決は図れないものと判断されました。
そこで、熊本地方裁判所に訴訟提起の上で、最終的な解決を図りました。
訴訟においては、治療経過や休業の状況などが激しく争われました。
当方不利な証拠があるなどの問題もありましたが、丹念に主張立証した結果、
「既払い金を除き、新たに約265万円の支払を受ける」
形で、訴訟上の和解解決となりました。
自賠責保険からの先行回収分を合わせて、弁護士にて、
「約370万円を回収」
して解決したことになります。
《弁護士のコメント》
争点が多く、紛争性の強い交通事故でした。
当方不利な証拠があるなどの問題がありましたが、
・後遺障害等級認定を得ることができ、
・全体的にも相手方弁護士の提示額からかなり増額した金額を回収できましたので、
それなりの結果を出すことができた、と言えるのではないかと考えております。